20th ANNIVERSARY DUELIST BOXで登場した《マジシャン・オブ・カオス》の運用方法を紹介していく記事になります。
【ブラック・マジシャン】はデッキ構築が難しいので、《マジシャン・オブ・カオス》の運用もなかなか難しいです。
ですが、遊戯王屈指の人気カードである《ブラック・マジシャン》の派生カードですし、効果自体はとても強力なので、ぜひとも使ってみたいカードですね。
《マジシャン・オブ・カオス》の効果
まずは効果を見てみましょう。
儀式・効果モンスター
星7/闇属性/魔法使い族/攻2500/守2100
「カオス・フォーム」により降臨。
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「ブラック・マジシャン」として扱う。
(2):1ターンに1度、魔法・罠カードの効果が発動した時、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。
(3):儀式召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
手札から「マジシャン・オブ・カオス」以外の「カオス」儀式モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
3つの効果を持ったモンスターですが、どれも非常に有用な効果ですね。
各効果について見ていきましょう。
①の効果
- このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「ブラック・マジシャン」として扱う。
読んだ通りの効果ですが、この一文の有無によってデッキ構築もかなり変わってきます。
やはり、《永遠の魂》に対応するかどうかというのは《ブラック・マジシャン》の派生モンスターを運用する上で非常に重要です。
永続罠
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分の手札・墓地から「ブラック・マジシャン」1体を選んで特殊召喚する。
●デッキから「黒・魔・導」または「千本ナイフ」1枚を手札に加える。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分のモンスターゾーンの「ブラック・マジシャン」は相手の効果を受けない。
(3):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動する。自分フィールドのモンスターを全て破壊する。
このカードがあれば、カード名の通り何度でも蘇生することができるので、非常に強力なカードです。
また《永遠の魂》は《マジシャン・オブ・カオス》自身ともシナジーがあるのが良いですね。
《マジシャン・オブ・カオス》がフィールドにいる状態で《永遠の魂》の効果を使って《ブラック・マジシャン》を蘇生すれば、フリーチェーンで除去ができるようになるので、相性も良いです。
また、《マジシャン・オブ・カオス》が《ブラック・マジシャン》扱いであるおかげで、《儀式の下準備》にも対応することができるようになりました。
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキから儀式魔法カード1枚を選び、さらにその儀式魔法カードにカード名が記された儀式モンスター1体を自分のデッキ・墓地から選ぶ。そのカード2枚を手札に加える。
《マジシャン・オブ・カオス》の降臨に必要な《カオス・フォーム》には《ブラック・マジシャン》の名称が入っているため、《マジシャン・オブ・カオス》が墓地にあればそれをサルベージできます。
引くタイミングにもよりますが、1枚で《マジシャン・オブ・カオス》と《カオス・フォーム》が揃うのは嬉しいですね。
②の効果
- 1ターンに1度、魔法・罠カードの効果が発動した時、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。
この効果が《マジシャン・オブ・カオス》の一番の目玉ですね。
例えば、《マジシャン・オブ・カオス》を出した後なら、《成金ゴブリン》などの1:1交換するカードが2:1交換になるので、単純に強いです。
《強制脱出装置》でモンスターを2体除去できるようになると考えても、強力な効果であることがわかります。
《禁じられた聖杯》や《禁じられた聖槍》などで《マジシャン・オブ・カオス》を守りながら、相手フィールドのカードを除去したりするのも良いでしょう。
更に、この効果のトリガーは自分の発動したカードに限定されていないので、相手が発動した魔法・罠カードでも発動できます。
つまり、永続魔法・罠ならそのままそのカードを破壊できるので、実質無効化できるというわけですね。
アドを取り続けられれば基本的には勝てるので、この効果だけ見れば結構壊れなのですが、やはり儀式モンスターという点はネックですね。
③の効果
- 儀式召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。手札から「マジシャン・オブ・カオス」以外の「カオス」儀式モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》を特殊召喚するのが最も強力ですが、事故率が上がるので採用は厳しいところがあります。
工夫しなければ、レベルが合わないのがきついですね。
魔神儀(デビリチャル)とのシナジーについて
《マジシャン・オブ・カオス》は儀式モンスターということもあり、やはり魔神儀(デビリチャル)について考えないわけにはいきません。
魔神儀は儀式召喚の革命児と言える存在です。
アド損なしで素材を用意したりサーチしたりすることができるので、儀式召喚には非常に心強いカテゴリーです。
加えて、魔神儀モンスターは召喚権を使わずに展開と効果の発動までこなしてくれるので、競合の《マンジュ・ゴッド》の邪魔をしないのも良いですね。
また、《ブラック・マジシャン》を軸にする場合だと《マジシャンズ・ロッド》にも召喚権を使えるのが嬉しいところです。
《魔神儀-カリスライム》が強すぎる
さて、魔神儀で特筆すべきなのが《魔神儀-カリスライム》です。
儀式・効果モンスター
星7/闇属性/水族/攻2500/守1800
「魔神儀の祝誕」により降臨。
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):手札のこのカードを相手に見せて発動できる。
手札を1枚選んで捨て、デッキから「魔神儀」モンスター1体を特殊召喚する。
発動後、このターン中に自分が儀式モンスターの特殊召喚に成功しなかった場合、エンドフェイズに自分は2500LPを失う。
(2):手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、「魔神儀」カード1枚を墓地へ送り、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
魔神儀モンスターはデッキから特殊召喚されることで、儀式モンスターや儀式魔法をサーチ・サルベージできる効果を持っています。
《魔神儀-カリスライム》が手札にあれば、①の効果を使って手札1枚をデッキの魔神儀モンスターに変換できるので、サーチ・サルベージが自由に行えるようになります。
つまり、《魔神儀-カリスライム》を手札に握り続けれいれば、デッキの魔神儀モンスターが切れるまでアドを稼ぐことができるというわけです。
また、このカード自身をコストにすることもできるので、魔神儀モンスターを経由すれば全ての儀式モンスターと儀式魔法にアクセスすることができます。
更にこのカードは《儀式の準備》のサーチに対応するレベル7なのも便利ですね。
《魔神儀-カリスライム》のおかげで、間接的に《儀式の準備》から全ての儀式モンスターと儀式魔法がサーチできるようになりました。
本当に凄いことになった…
《マジシャン・オブ・カオス》とレベルが同じなのも嬉しい点です。
特に採用したいのは《魔神儀-キャンドール》
《マジシャン・オブ・カオス》を使う場合、当然《ブラック・マジシャン》の採用も考えられます。
ですが、《ブラック・マジシャン》を素引きしてしまうと辛いので、《高等儀式術》で迅速に墓地へ送りたいところです。
そのためには《高等儀式術》をなるべく早く手札に引き込む必要があるので、《魔神儀-キャンドール》を利用してサーチするのが良いでしょう。
効果モンスター
星4/光属性/炎族/攻 0/守 0
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):手札の儀式魔法カード1枚を相手に見せて発動できる。「魔神儀-キャンドール」以外のデッキの「魔神儀」モンスター1体と手札のこのカードを特殊召喚する。
(2):このカードがデッキからの特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから儀式魔法カード1枚を手札に加える。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。
《魔神儀-キャンドール》をデッキから特殊召喚すれば、デッキから儀式魔法を1枚サーチすることができます。
レベル4という点もこのカードの良さのひとつですね。
《マジシャンズ・ロッド》のレベルが3なので、《魔神儀-キャンドール》と合計でレベル7となり、《カオス・フォーム》で《マジシャン・オブ・カオス》を呼び出すことが可能になります。
また、《マンジュ・ゴッド》と合わせればレベル8なので、《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》を採用した場合は正規召喚を狙うこともできます。
もう1枚、デッキから儀式モンスターをサーチできるカードとして、《魔神儀-タリスマンドラ》がいます。
効果モンスター
星6/闇属性/植物族/攻 0/守 0
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):手札の儀式モンスター1体を相手に見せて発動できる。「魔神儀-タリスマンドラ」以外のデッキの「魔神儀」モンスター1体と手札のこのカードを特殊召喚する。
(2):このカードがデッキからの特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから儀式モンスター1体を手札に加える。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。
こちらのカードを使えば、儀式モンスターをサーチすることができます。
また、《魔神儀-キャンドール》をデッキから特殊召喚する手段としても優秀なので、儀式召喚を使うデッキならぜひとも採用したいモンスターです。
ただし、レベル6なので《マジシャン・オブ・カオス》の素材には使いにくいので、儀式召喚の素材としての運用は難しいところです。
《ジェット・シンクロン》のようなレベル1の自己再生モンスターを混ぜてレベルを7に合わせてみるのも良いかもしれません。
チューナーなら《ブラック・マジシャン》と合わせてレベル8シンクロモンスターを召喚することもできるので、戦略の幅が広がりますね。
魔神儀以外で採用検討できるカード
魔神儀を採用すると、他の儀式モンスターも採用しやすくなります。
儀式・効果モンスター
星7/光属性/ドラゴン族/攻2600/守2800
「精霊の祝福」により降臨。
(1):自分フィールドのモンスターを対象とする魔法・罠・モンスターの効果を相手が発動した時、
このカードを手札から捨てて発動できる。その発動を無効にする。
(2):相手がモンスターを特殊召喚する際に、フィールドのこのカードを持ち主の手札に戻して発動できる。その特殊召喚を無効にし、そのモンスターを除外する。
《古聖戴サウラヴィス》はレベル7の儀式モンスターなので、《マジシャン・オブ・カオス》と同じく《ブラック・マジシャン》を素材として儀式召喚ができます。
手札誘発効果も持っているので腐りにくいので、使い勝手も良いです。
また、ドラゴン族なので《竜騎士ブラック・マジシャン》の素材に使えるのもポイントですね。
効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻 800/守1600
(1):このカードが召喚・反転召喚に成功した場合に発動する。このカードを守備表示にする。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードはリリースできない。
(3):1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。デッキからレベル4モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
《召喚僧サモンプリースト》は《魔神儀-キャンドール》をデッキから特殊召喚できるので、間接的に儀式魔法をサーチできるという点では一考の余地があります。
魔法カードをコストにデッキからリクルートするので、儀式魔法を捨ててしまうことになる可能性が大きいですが、《儀式の準備》で墓地の儀式魔法はサルベージできるので、むしろ捨てた方がアドが稼げる場合もあります。
また、《ブラック・マジシャン》専用カードが腐っている時にコストにしてもいいですね。
ただし、このカードはリリースができないので儀式召喚の素材には使用できないのがややネックでしょうか。
ですが、《高等儀式術》でデッキ内の《ブラック・マジシャン》を使った後、《カオス・フォーム》で墓地の《ブラック・マジシャン》を使うという流れを目指したいので、あまり気にする必要はないかもしれません。
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分は魔法・罠カードをセットできない。
(1):LPを半分払って発動できる。自分のEXデッキからモンスター1体を墓地へ送る。
《おろかな重葬》は《虹光の宣告者》を墓地へ送ることで、儀式モンスターと儀式魔法を即座にサーチすることができます。
魔神儀を使えばサーチ手段は足りると思いますが、儀式モンスターを多く採用したい場合などは有効でしょう。
《マジシャン・オブ・カオス》の運用は難しい
《ブラック・マジシャン》の派生カードということもあり、武藤遊戯のイメージを生かしてデッキ構築をしたい方もいると思います。
私もできれば魔神儀に頼らずに組んでみたいなぁという思いがありましたが、魔神儀の使い勝手が良いので、現状では儀式モンスターを使用したい時は頼らざるを得ない気がします。
ですが、魔神儀を使えば色々な儀式モンスターを使ってデッキを組めるので、遊べる幅が広がるのは嬉しいですね。
今後、儀式モンスターが増えていけば自動的に強化されるので、色々な構築を考えていこうと思います。
その他、シナジーがあるカードをこちらにまとめたので、よろしければご覧下さい。
関連記事:《マジシャン・オブ・カオス》に相性の良いカードを考える
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