《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》に関する考察

カード考察

本記事は、《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》に関する考察記事になります。

最近こうしたリメイクカードが多く登場しますね。

この流れで、あまり強化が望めないカテゴリーなどにも光が当たると良いのですが。

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《マジシャン・オブ・ブラックカオス・MAX》の概要

まずは効果を確認しましょう。

《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》
儀式・効果モンスター
星8/闇属性/魔法使い族/攻2800/守2600
「カオス・フォーム」により降臨。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、
自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。
このターン、相手はモンスターの効果を発動できない。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、
自分の墓地の魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。

なかなかトリッキーな効果を持っていますね。

ですが、残念ながら、このカードはレベル8の儀式モンスターです。

《儀式の準備》にも対応しませんし、同じ魔法使い族である《ブラック・マジシャン》のみを素材として《カオス・フォーム》を用いた儀式召喚を行うことはできません。

素材を一枚にしたい場合、《青眼の白龍》を使わなければいけないのは大きなマイナスです。

《青眼の白龍》と《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》には、これといったシナジーがないので、組み合わせてデッキ構築するメリットがないです。

逆に、闇属性魔法使い族である《ブラック・マジシャン》とは共有できるサポートカードが多くあるのですが、レベル8であるために召喚の難易度が上がってしまっています。

リメイク元である《マジシャン・オブ・ブラックカオス》のステータスを再現したのはわかりますが、そのおかげで非常に使い勝手が悪いモンスターになってしまいました。

そもそも、《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》は元ネタである《青眼の白龍》とはステータスが変化したのに、《ブラック・マジシャン》側のカードに変化がないのは何故だったのでしょう。

期待していただけに、個人的には色々と不満のあるカードになってしまいました。

有用な召喚方法

さて、そんなカードですが、召喚するための有用な手段が2つあげられます。

儀式召喚を用いたデッキを組む時に魔神儀カードはとても使い勝手の良いカード群ですが、その中に汎用儀式魔法があります。

《魔神儀の祝誕》
儀式魔法
儀式モンスターの降臨に必要。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、自分の手札・フィールドの「魔神儀」モンスターをリリースし、手札から儀式モンスター1体を儀式召喚する。
(2):このカードが墓地に存在する場合、手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、「魔神儀の祝誕」以外の「魔神儀」カード1枚を墓地へ送って発動できる。デッキから「魔神儀」モンスター1体を特殊召喚する。その後、墓地のこのカードを手札に加える。

魔神儀モンスターと《魔神儀の祝誕》を組み合わせれば、レベル8の儀式モンスターを召喚するのは難しくありません。

レベルをぴったりにする必要がないのは良いですね。

《マジシャン・オブ・カオス》
儀式・効果モンスター
星7/闇属性/魔法使い族/攻2500/守2100
「カオス・フォーム」により降臨。
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「ブラック・マジシャン」として扱う。
(2):1ターンに1度、魔法・罠カードの効果が発動した時、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。
(3):儀式召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
手札から「マジシャン・オブ・カオス」以外の「カオス」儀式モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。

③の効果を使えば、《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》をノーコストで特殊召喚することができます。

《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》の①の効果の発動条件も満たせます。

ただし、《マジシャン・オブ・カオス》が破壊された後に効果を発動するのが有効なのかは正直微妙なところです。

後続としては、より突破されにくい《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》の方が優秀なのは明らかですね。

①の効果について

先に少し触れましたが、①の効果では、特殊召喚に成功した場合にモンスター1体をリリースして相手モンスターの効果の発動を封じることができます。

ですが、この手の効果を持ったモンスターは結構いますし、積極的にこのカードを使う理由にはならないですね。

《外神アザトート》で十分というか、《外神アザトート》の方が使いやすいです。

《外神アザトート》
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/闇属性/悪魔族/攻2400/守 0
レベル5モンスター×3
このカードは自分フィールドの「外神」Xモンスターの上に
このカードを重ねてX召喚する事もできる。
このカードはX召喚の素材にできない。
(1):このカードがX召喚に成功したターン、相手はモンスターの効果を発動できない。
(2):このカードが融合・S・Xモンスターを全てX素材としている場合、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
相手フィールドのカードを全て破壊する。

こちらだと《外神ナイアルラ》経由で出せば良いので、レベル4モンスター2体を並べるだけで済み、非常に手軽です。

比較して《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》が優れているのは、使い回しが効く点と、相手ターンでの効果発動のしやすさでしょう。

《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》の場合、とにかく特殊召喚すれば良いので、一度儀式召喚してしまえば、《戦線復帰》などで蘇生するだけでも効果を発動することができます。

効果発動のコストである「モンスター1体のリリース」に「このカード以外」という指定がないので、自身をリリースすることで蘇生の準備も整います。

なので、できる限り相手ターンに効果を使って妨害していきたいところです。

また、儀式召喚自体を相手ターンに行うことも可能です。

《緊急儀式術》
通常罠
(1):自分フィールドに儀式モンスターが存在しない場合、
自分の手札・墓地から儀式魔法カード1枚を除外して発動できる。
このカードの効果は、その儀式魔法カード発動時の儀式召喚する効果と同じになる。

自分フィールドに儀式モンスターが存在しない場合という制約がありますが、《緊急儀式術》によって《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》を相手ターンに儀式召喚できれば、相手の動きを大きく制限できます。

フリーチェーンでターン中のモンスター効果発動を封じられるのは、相手にとってかなり嫌な状況でしょう。

もし、《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》が《ブラック・マジシャン》扱いだったら、《永遠の魂》で毎ターン特殊召喚して相手のモンスター効果を封じ続けたりなんかもできましたね。

②の効果について

こちらは《混沌の黒魔術師》から持ってきた効果ですね。

戦闘破壊したら墓地の魔法を回収するという、わかりやすく強力な効果です。

《混沌の黒魔術師》
効果モンスター
星8/闇属性/魔法使い族/攻2800/守2600
「混沌の黒魔術師」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンのエンドフェイズに、
自分の墓地の魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動する。
その相手モンスターを除外する。
(3):表側表示のこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。

元ネタの《混沌の黒魔術師》はエンドフェイズでの回収だったので、使い勝手は向上していますね。

必殺技である《滅びの呪文-デス・アルテマ》を使い回せたら面白いですね。

《滅びの呪文-デス・アルテマ》
速攻魔法
(1):自分フィールドにレベル8以上の魔法使い族モンスターが存在する場合に発動できる。
フィールドのカード1枚を選んで裏側表示で除外する。
(2):魔法&罠ゾーンのこのカードが相手の効果で破壊された場合に発動できる。
デッキから「マジシャン・オブ・ブラックカオス」または
「混沌の黒魔術師」1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。

ただし、この効果を使うためには《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》を維持し続けなければなりません。

《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》自身をリリースして、①の効果を発動する戦略とは方向性が合致しないのは残念な点でしょう。

①と②の効果は両方とも強力ではあるので、状況を見定めながら使い分けていく必要がありますね。

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《マジシャン・オブ・ブラックカオス》の何がMAXになったのか

MAX仲間である《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》は攻撃力4000と守備力0という攻めに特化したステータスを持ち、効果にもその攻撃性がよく表れていました。

その名の通り、MAXな《青眼の白龍》だったと言えるでしょう。

一方、《マジシャン・オブ・ブラックカオスMAX》は一体何をMAXにしたのかよくわかりません。イラストアドでしょうか。

文句ばかり言っても仕方ないですが、使いにくいモンスターであることは間違いないです。

ですが、ハマった時の強さも格別でしょう。

《ブラック・マジシャン》の派生カードとして考えると色々と不満が出ますが、単体で注目していくと、デッキの主軸に据えられるポテンシャルはあります。

トリッキーさでは、確かにMAXかもしれませんね。

 

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