《E-HERO マリシャス・ベイン》に関する考察

カード考察

本記事では、《E-HERO マリシャス・ベイン》について解説していきます。

「遊戯王OCG デュエルモンスターズ デュエリストパック- レジェンドデュエリスト編5 -」に収録のE-HERO(イービルヒーロー)モンスターですが、E-HEROの新規が出るのは12年ぶりくらいではないでしょうか。

古いカテゴリーも盛り上がると、遊びの幅が広がるので良いですね。

覇王十代も喜んでいるでしょう。

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《E-HERO マリシャス・ベイン》とは

まず、効果を確認しましょう。

《E-HERO マリシャス・ベイン》
融合・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守3000
「E-HERO」モンスター+レベル5以上のモンスター
このカードは「ダーク・フュージョン」の効果でのみ特殊召喚できる。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのこのカードは戦闘・効果では破壊されない。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ相手フィールドのモンスターを全て破壊し、
このカードの攻撃力は破壊したモンスターの数×200アップする。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「HERO」モンスターでしか攻撃宣言できない。

従来のE-HERO通り、融合召喚には《ダーク・フュージョン》が必要です。

《ダーク・フュージョン》
通常魔法
手札・自分フィールド上から、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、悪魔族のその融合モンスター1体を融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン相手のカードの効果の対象にならない。

《ダーク・フュージョン》は通常の《融合》と違い、サーチ手段に乏しいのでやや扱いにくいですが、ようやくそれに見合う強力な効果を持つモンスターが登場したという印象ですね。

E-HEROと名のつく融合素材について

素材にできるE-HEROモンスターは全部で10体存在します。(2019年5月時点)

まず、メインデッキに入るE-HEROは以下の3体です。

  • 《E-HERO ヘル・ブラット》
  • 《E-HERO ヘル・ゲイナー》
  • 《E-HERO マリシャス・エッジ》

また、エクストラデッキに入るE-HEROは以下の7体です。

  • 《E-HERO インフェルノ・ウィング》
  • 《E-HERO ダーク・ガイア》
  • 《E-HERO ヘル・スナイパー》
  • 《E-HERO マリシャス・デビル》
  • 《E-HERO マリシャス・ベイン》
  • 《E-HERO ライトニング・ゴーレム》
  • 《E-HERO ワイルド・サイクロン》

エクストラデッキに入るE-HEROは全てレベルも5以上なため、どの組み合わせでもベインを融合召喚できます。

ですので、以下ではメインデッキに入るカードについて深掘りします。

《E-HERO ヘル・ブラット》

《E-HERO ヘル・ブラット》
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 300/守 600
自分フィールド上にモンスターが存在していない場合、このカードは手札から表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
このカードを生け贄にして「HERO」と名のついたカードを生け贄召喚した場合、そのターンのエンドフェイズ時に自分のデッキからカードを1枚ドローする。

フィールドに展開しやすい効果を持っているので、腐りにくいのは評価できますね。

ドローする効果は《E-HERO マリシャス・エッジ》専用みたいなものなので活躍する場面は少ないですが、たまに使える場面があって意外とバカにできないです。

通常の運用としては、リンク素材にしつつ墓地から《ダーク・コーリング》で除外して《E-HERO マリシャス・ベイン》を融合召喚する流れになるでしょう。

《X・HERO ワンダー・ドライバー》をリンク召喚しておければ、墓地の《ダーク・フュージョン》のサルベージを狙えます。

《X・HERO ワンダー・ドライバー》
リンク・効果モンスター
リンク2/光属性/戦士族/攻1900
【リンクマーカー:上/下】
「HERO」モンスター2体
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのリンク先となる自分フィールドに「HERO」モンスターが召喚・特殊召喚された場合、自分の墓地の、「融合」魔法カード、「フュージョン」魔法カード、「チェンジ」速攻魔法カードの内、いずれか1枚を対象として発動する。そのカードを自分フィールドにセットする。
(2):このカードが戦闘または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
手札から「HERO」モンスター1体を特殊召喚する。

《E-HERO ヘル・ゲイナー》

《E-HERO ヘル・ゲイナー》
効果モンスター
星4/地属性/悪魔族/攻1600/守 0
自分のメインフェイズ1にこのカードをゲームから除外し、自分フィールド上の悪魔族モンスター1体を選択して発動できる。
選択した自分の悪魔族モンスターはフィールド上に表側表示で存在する限り、1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時、この効果を発動するために除外したこのカードを自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する。

ざっくり言うと、通常召喚権を使用して悪魔族に2回攻撃させる効果ですね。

E-HEROなので、《E-HERO マリシャス・ベイン》の融合素材になりますが、それ以外に活用できる要素がないので、採用優先度は低いです。

《E-HERO マリシャス・エッジ》

《E-HERO マリシャス・エッジ》
効果モンスター
星7/地属性/悪魔族/攻2600/守1800
相手フィールド上にモンスターが存在する場合、このカードはモンスター1体をリリースして召喚できる。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

効果はシンプルですが、単体でも意外と戦えるモンスターです。

過去には【マリシャス・ビート】というデッキもあったくらいです。

しかし、現在ではリンクモンスターの存在もあるので、単体での活躍は少々難しいですね。

ただ、融合素材としては優秀です。

《E・HERO エアーマン》でのサーチに対応するのはもちろん、《E-HERO マリシャス・デビル》の融合素材に指定されているため、《E・HERO プリズマー》による墓地送り、《融合準備》《融合徴兵》によるサーチにも対応しています。

変わったところでは、《悪魔の嘆き》による墓地送りなども可能ですね。

《悪魔の嘆き》
通常罠
(1):相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを相手のデッキに戻す。
その後、自分のデッキから悪魔族モンスター1体を墓地へ送る事ができる。

相手に対する妨害としても使えるので、なかなか面白いカードです。

また、《E-HERO マリシャス・エッジ》2体の融合で、《E-HERO マリシャス・デビル》と《E-HERO マリシャス・ベイン》の使い分けができます。

《E-HERO マリシャス・デビル》
融合・効果モンスター
星8/炎属性/悪魔族/攻3500/守2100
「E-HERO マリシャス・エッジ」+レベル6以上の悪魔族モンスター
このカードは「ダーク・フュージョン」による融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手ターンのバトルフェイズ中に相手フィールド上に存在するモンスターは全て表側攻撃表示になり、相手プレイヤーは全てのモンスターでこのカードを攻撃しなければならない。

相手フィールドがモンスターを展開する際、比較的攻撃力の低いリンク2などのモンスターを使用している場合、《E-HERO マリシャス・デビル》を召喚しておくことで相手ターン中にもプレッシャーをかけることができます。

また、《E-HERO ダーク・ガイア》の召喚を狙う際も、《E-HERO マリシャス・エッジ》の攻撃力の高さは嬉しいですね。

①の効果について

フィールドのこのカードは戦闘・効果では破壊されないというのは、単純に強いですね。

3000打点が耐性を持つというのは、なかなかの脅威です。

私的には、《BF-アームズ・ウィング》が戦闘破壊できず苦戦した思い出があるため、高打点で耐性のあるモンスターはかなり厄介な印象があります。

ですが、E-HEROは専用の融合カードでしか召喚できないので、このくらいの効果はあって然るべきですね。

従来のE-HEROはアドバンテージを稼ぎにくかったので、損をしにくいという時点でかなり優秀だと言えます。

②の効果について

攻撃力以下の相手モンスターを全破壊、破壊したモンスターの数×200打点アップという豪快な効果を持っています。

しかも、この攻撃力の上昇はエンドフェイズまでではなく、持続します。

つまり、効果を使えば使うほど強くなっていくわけですね。

破壊の対象も広がるので、本当に強力だと思います。

デメリットとして、この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「HERO」モンスターしか攻撃宣言できなくなりますが、少なくとも《E-HERO マリシャス・ベイン》の攻撃は通るので、3000以上のダメージが確定で相手に入ることになります。

《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》《えん魔竜 レッド・デーモン》に似た効果とも言えますね。

フィールドに存在するだけで、相手にプレッシャーを与えられる心強いフィニッシャーです。

《E-HERO マリシャス・ベイン》と相性の良いカード

単体でも強力な効果を持った《E-HERO マリシャス・ベイン》ですが、その効果と相性の良いカードを見ていきましょう。

《トーチ・ゴーレム》

《トーチ・ゴーレム》
特殊召喚・効果モンスター(制限カード)
星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守 300
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドに「トーチトークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)2体を
攻撃表示で特殊召喚する事によって相手フィールドに特殊召喚できる。
このカードを特殊召喚するターン、自分は通常召喚できない。

相手の場に残った《トーチ・ゴーレム》を《E-HERO マリシャス・ベイン》で除去すれば、ほぼデメリットなしでトークン2体を展開することができます。

通常召喚できないデメリットがあるものの、融合召喚が可能であればそこまで痛手にはならないですね。

更に《トーチ・ゴーレム》の良いところは、レベル8の悪魔族である点です。

このステータスのおかげで、《E-HERO マリシャス・デビル》、《E-HERO マリシャス・ベイン》、《E-HERO ダーク・ガイア》の融合素材に使用できるため、持て余すこともなく、無駄がありません。

《E-HERO ダーク・ガイア》
融合・効果モンスター
星8/地属性/悪魔族/攻 ?/守 0
悪魔族モンスター+岩石族モンスター
このカードは「ダーク・フュージョン」の効果でのみ特殊召喚できる。
このカードの元々の攻撃力は、このカードの融合素材としたモンスターの元々の攻撃力を合計した数値になる。
このカードの攻撃宣言時、相手フィールド上に守備表示で存在する全てのモンスターを表側攻撃表示にできる。この時、リバース効果モンスターの効果は発動しない。

《トーチ・ゴーレム》だけでの打点でも、攻撃力3000の《E-HERO ダーク・ガイア》を召喚できるのはなかなかに強力です。

デメリットは制限カードであることと、トークンを利用するためにエクストラデッキにリンクモンスターを採用しなければならないので、そのための枠を確保しなければならないことでしょうか。

《多次元壊獣ラディアン》

効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻2800/守2500
(1):このカードは相手フィールドのモンスター1体をリリースし、手札から相手フィールドに攻撃表示で特殊召喚できる。
(2):相手フィールドに「壊獣」モンスターが存在する場合、このカードは手札から攻撃表示で特殊召喚できる。
(3):「壊獣」モンスターは自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(4):1ターンに1度、自分・相手フィールドの壊獣カウンターを2つ取り除いて発動できる。
自分フィールドに「ラディアントークン」(悪魔族・闇・星7・攻2800/守0)1体を特殊召喚する。このトークンはS素材にできない。

相手が破壊耐性を持ったモンスターを召喚してきた際、壊獣モンスターで除去するのは有効な手段です。

壊獣モンスター自体の除去は《E-HERO マリシャス・ベイン》で行えるので、問題ありません。

壊獣モンスターの中でも《多次元壊獣ラディアン》はレベル7の悪魔族モンスターなのがポイントです。

《トーチ・ゴーレム》と同様に《E-HERO マリシャス・ベイン》、《E-HERO ダーク・ガイア》、《E-HERO マリシャス・デビル》の3体の融合素材に使えるため、採用を検討できるでしょう。

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EーHEROにおける新エースモンスター

E-HEROとは、遊戯王GXにおいて覇王十代が使用したモンスターですが、長らく新規カードが登場していませんでした。

ベインは戦術の主軸になる性能を持っており、長い時間を経てE-HEROは大きな戦力を手に入れましたね。

一時期E-HEROを愛用していたので、本当に嬉しいです。

《E-HERO マリシャス・ベイン》の融合素材の指定はゆるめなので、今後新規カードが増えれば増えるほど、デッキ構築の枠が広がるのも優秀です。

これからは、下記のモンスターに注目ですね。

  • レベル5以上の岩石族のモンスター
  • レベル6以上の悪魔族モンスター

《E-HERO マリシャス・ベイン》だけでなく、《E-HERO ダーク・ガイア》と《E-HERO マリシャス・デビル》の融合素材になれるので、非常に使い勝手が良いです。

《E-HERO ダーク・ガイア》の融合素材として検討できる岩石族モンスターは下記にまとめたので、よろしければ参考にして下さい。

関連記事:《E-HERO ダーク・ガイア》の融合素材に関する考察【岩石族編】

 

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